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投稿記事

世代間の価値観の違い

2025-11-07
~価値観がこんなに違う!? 昭和・平成・令和世代の“すれ違い”をどう乗り越えるか~
はじめに

なぜ今「世代間すれ違い」が組織課題になるのか

最近、ある企業でこんな声を聞きました。
「若手がなぜその段取りで動くのか、さっぱり理解できない」
「成果が出るベテランのやり方を、若手に説明しても響かない」
 こうした「価値観の壁」は、部門間ではなく、同じ部署・チーム内で起こることが
多いものです。
 そして、それは表面的な「世代の違い」というよりも、働き方・コミュニケーション・
評価観・学び方などの深層構造に根ざしたズレが累積したものです。
 いま、多くの企業では Z世代・ミレニアル世代を含む複数世代が共に働いており、価値観の
違いは無視できないテーマになっています。
 実際、Job総研が2022年に実施した「世代間ギャップ調査」では、社会人(20~50代)498名
に対して、「仕事上で世代間ギャップを感じるか」という質問をしたところ、
「すごく感じる」22.3%+「やや感じる」51.4%を合算した 73.7% が「感じる」と回答しました。
※1
また、同調査では「仕事に関する考え方」にギャップを感じる層が 95.9%に上るという結果も
出ています。
こうしたデータは、「世代間ギャップを感じる人が多い」ことを裏付けていますが、感じ方・
内容は企業・業界・役割によって大きく異なります。
 このコラムをお読みいただいている教育担当者にとっては、
「研修をしても世代間の理解が深まらない」、
「研修後にベテランの行動変化が起こらない」といった悩みは実際に聞かれる話でしょう。
そこで、本コラムでは「昭和・平成・令和世代に見られる価値観ギャップの典型」と、
「その解決施策」を示し、最後に提言を行いたいと思います。
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1 世代別に見る価値観のギャップ ― 典型的な違いを押さえる
 まず、世代を厳密に区切るわけではありませんが、わかりやすく「ベテラン世代(昭和を含む)」
「中堅世代(平成期)」「若手世代(令和・Z世代に近い)」という枠組みで特徴を整理しておきます。
以下は、組織の現場で観察されやすい傾向を整理したものです。
世代イメージ

価値観・志向

仕事・コミュニケーション観

評価観・学び

ベテラン(昭和寄り)

忠誠・経験重視

対面・電話重視

年功型・講義形式好み

中堅(平成期)

安定と成果の両立

効率性重視・手段併用

成果型・自己研鑽志向

若手(令和/Z世代)

意義・自主性・スピード

チャット・即レス文化

即時フィードバック志向


以下、現場でよく見られる「ズレの典型例」を挙げます。

典型例1:コミュニケーションツールのズレ
 ベテラン世代は「大切なことは対面で話すべき」と考えることが多く、若手世代は「チャットで
即時に済ませる」ことを自然と受け止めています。
こうしたツール意識の違いが、コミュニケーションのすれ違いを生みやすくします。
 たとえば、若手社員がチャットで「質問があります」とだけ送ったところ、上司は「いつ、どこで
面談したいのか」と続報を待ち続け、一方の若手は「質問は何?」と返してくれるのを待ち続ける
——そんなすれ違いが起こることもあります。
 実際、複数の世代間ギャップ論でもこの点は頻出テーマであり、(株)エナジーソースでも
「チャット・メール世代 vs 伝統的連絡手段世代」のズレを指摘しています。
※2

典型例2:働き方/時間意識のズレ
 若手世代は「いわゆる“ワークライフバランス”を重視する傾向が強まっており、一方でベテランや
中堅世代では「多少の残業はやむをえない」と考えるケースもあります。
このズレは、プロジェクト進行、納期意識、緊急対応などで具体的な摩擦を生みやすくなります。
 (株)エナジーソース の記事でも、世代別の業務スタイル差異が問題の一因として
挙げられています。
※2

典型例3:評価/フィードバックのズレ
 ベテラン世代では「年次評価+昇格基準」といった枠組みが馴染み深く、また「継続・忍耐」も
重視されがちです。これに対して若手世代は、もっと頻度の高い具体的フィードバック
(何をどう改善すればよいかが明示されたもの)を重視する傾向があります。
(ただし、すべての個人に当てはまるわけではないため、「傾向として」扱うのが安全です。)
 また、学習スタイルにもズレがあります。伝統的な講義形式を好む人と、動画教材・eラーニング
など自律学習形式を好む人との間でギャップを感じる場面がしばしば報告されています。
 これら典型パターンを踏まえて、次章では「すれ違いを乗り超える方法論」を述べます。
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2 すれ違いを乗り越える“橋渡し”の実践
 「違いを否定する」のではなく、「違いを認めつつ活かせる構造を設計する」という発想が
鍵ではないでしょうか。以下、現場で使えるアプローチを紹介します。

① 理解・共感を促す「世代間理解ワーク」
  異なる世代が育った時代背景や価値観の理由を語り合う場をつくる。
(ワークショップ、対話セッション)
  この対話において「違いは正誤ではなく相対性」であることを共有することで、相手の
 拒否反応が和らぎやすくなります。

② 橋渡し役・翻訳者マインドの配置
  世代間の価値観や言語感覚を“翻訳”できる人(たとえば若手リーダー、育成メンターあるいは
 人事担当者など)を「橋渡し役」として育て、両者の対話や調整をサポートできる体制を
 設けると、現場のずれを抑制できる可能性があります。
 そのためには、傾聴力・ファシリテーション・メタ思考などのトレーニングが必要です。

③ コミュニケーションツール・手段の使い分けルールを設計する
 例:
 - 緊急・意思決定事項 → 対面・電話
 - 日常報告・相談 → チャット+メール併用
 - 正式・公式事項 → メール文書化
 こうしたルールをあらかじめ合意し、全体で使い分けを統一することで混乱を減らせます。

④ 評価・フィードバック制度の多層化
 年次評価に加え、若手には月次または四半期での短期フィードバックを設置。
  さらに、360度評価や部門横断のクロスフィードバックを併設することで、
 視点のズレを小さくできます。

⑤ 混成チームによる協働経験を積む
 意図的に世代を混在させたチームを編成し、共通課題に取り組ませる。
 最初は摩擦が出る可能性がありますが、協力と対話を通じて理解が醸成されます。

⑥ 研修・学びの設計を“ハイブリッド化”する
  講義+ワークショップ、動画教材+集合研修、オンラインモジュール+オフライン
 モジュールなどを組み合わせ、各世代の学びスタイルを包摂できる設計を行います。
 これらは理論的にも組織開発実践でも支持されるアプローチですが、必ず状況に応じた
 調整やフォローが必要です。
 
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3 導入・継続で注意すべき“落とし穴”と対策

A. 一部世代だけに偏らせること
  例:「若手のみ対象」「シニアのみ講座」などに偏ると、他世代の反発を招く可能性が
 あります。
 → 全世代参加型設計を基本とすべきです。

B. 導入で満足してしまい、現場定着を怠ること
 制度やルールを導入しただけで終わると、現場に浸透せず形骸化するリスクがあります。
 → 定期レビュー・振り返り・改善サイクルを設計段階から入れておくこと。

C. トップ・管理職の関与不足
 現場任せだと、制度が「上からの押し付け」と受け取られることがあります。
 → トップ発信・管理職への巻き込み研修を並行して行うことが不可欠です。

D. 成果が見えない
  変化を感じにくいと、モチベーションの維持が難しくなります。特に若手は「変化
 しないなら意味がない」と感じることもあります。
 → 小さな成功体験(トライアルプロジェクト、部門横断ワーク、世代対話会など)を
 早期に設計し、変化の実感を得られるようにすることが重要です。

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結び:多様性を力に変えるために
 価値観ギャップを放置すれば摩擦・離職・生産性低下などを招きますが、逆に多様性を組織力に
変える原動力にもなりえます。大切なのは、どの世代にも「自分は尊重されている」と感じられる
場をつくることです。
貴社の教育施策においても、この“原動力”を意図的に活用することが、社員のエンゲージメント
向上や組織変革の重要な一手になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 

 <参考情報>
※1 世代間ギャップ調査Job総研
https://jobsoken.jp/info/20220509/?utm_source=chatgpt.co
※2 職場の世代間ギャップあるある(株)エナジーソース
https://energy-se.co.jp/common-generation-gap/?utm_source=chatgpt.co


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