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<<メタバース基礎講座 第1回 >>

2022-08-29
最近は、メタバースという言葉をよく聞くようになりましたが、皆さんは「メタバース」という言葉を、分かり易く説明することができますか?判っているようで、説明がし難い、この「メタバース」について、基本的なことを一緒に考えてみましょう。

但し、「メタバース」については、現時点で概念が曖昧であり、今後、企業からどのようなサービスが生まれるかによってもメタバースの意味は変わってくる可能性があります。あくまでも現時点での認識として考えて下さい。

今回は、以下Ⅰ~Ⅳを取り上げてみたいと思います。
Ⅰ.メタバースとは何か
Ⅱ.メタバースの構造
Ⅲ.メタバースであるための条件
Ⅳ.多くの企業が、何故「メタバース」の実現を目指すのか

■Ⅰ.メタバースとは何か
Metaverseとは、Meta「超越した」「高次の」と、Universe「銀河系」「宇宙」を組み合わせた造語で、「高次元の別世界」を意味します。
このメタバースを構成する要素としては、「バーチャル空間(仮想空間)」「アバター(エージェント)※1」「オブジェクト」の3つとなります。
広義では、「ポケモンGO」の様な、現実空間と仮想空間が融合した世界であるリアルバース※2を含めます。

※1 アバターとは、操作者本人や他の利用者と紐づけられたキャラクターの画像やアイン、3Dモデルなどのことです。
※2 リアルバースは、リアル空間とリアル空間と接続されたバーチャル空間+複数のリアルとバーチャルのエージェント+操作・改変可能なリアルとバーチャルのオブジェクトから構成されています。
メタバースは「バーチャル空間」「アバター」「オブジェクト」の3つから構成されています
■Ⅱ.メタバースの構造
メタバースの構造は以下となっています。
①デバイス(インターフェース)・ゲーム機・スマホ・パソコン・ヘッドマウントディスプレイ等
②体験(コンテンツ)
③仮想空間(プラットフォーム)・メタ(Horizon Worlds)・ロブロックス・エピックゲームス・クラスター等
メタバースは「インターフェース」「コンテンツ」「プラットフォーム」という構造になっています
現時点では、体験(コンテンツ)は、ゲームが一般的ですが、将来的にはオンライン会議、学習用途などへの活用、更に製造現場での利用等が期待されています。また今後10年程度の期間内では、多くの領域でリアルバース応用が先行すると思われます。理由としては、今後10年程度で私たちの生命活動をリアルから切り離すことは不可能であること、情報処理および情報通信リソースの制約から、メタバースに同時参加可能な人数や画像の解像度に制限があることなどがあります。

出典:https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20220415.html


■Ⅲ.メタバースであるための条件
⦁ メタバース空間が、永続的に存在する。
⦁ メタバース空間に、同時性(リアルタイム性)がある。
⦁ メタバース空間の同時参加者に制限が無い。
⦁ メタバース空間内で価値の交換が存在し、経済性がある。
⦁ メタバース空間とリアルバース空間での体験に垣根が無い。
⦁ 複数のメタバース空間で、相互運用性がある。
⦁ 幅広く個人や企業が参加して、サービス・商品を売買したりでき、コンテンツに溢れている。
⦁ メタバース空間内で身体性(身体感覚)がある。
⦁ 自己組織化されている構造体で、メタバースを提供する企業が想像しないコンテンツが生み出される可能性がある。

※マシュー・ボール著 「 The Metaverse: What It Is, Where to Find it, and Who Will Build It」(2020年1月) に書かれている、メタバースであるための7つのポイントより。
出典:メタバース さよならアトムの時代 (集英社ノンフィクション) (p.25). 株式会社 集英社. Kindle 版.

■Ⅳ.多くの企業が、何故「メタバース」の実現を目指すのか
⦁ メタバースは圧倒的に滞在時間が長くビジネスに有利
ネットビジネスは、基本的に「広告」「Eコマース(ネットショッピング)」ですが、メディアへの接触時間が長い程、ビジネスには有利に働きます。メタバースは、バーチャル空間の中で生活する社会ですから、メディアへの接触時間は、実質的に朝起きて夜寝るまで、覚醒している時間の全てとなり、非常に有利になります。ネットビジネスは可処分時間の奪い合いであり、メタバース時代になると、動画も、ゲームも、ショッピングも、メタバースの中で行われる可能性が高くなります。

⦁ 現実から解放された空間にいたいと考える人が多数いる
メタバースに対する希望の1つは、現実の自分がとらわれざるをえない、土地・環境・身体から解放されることにあると言われています。今いる場所や、人生をベストと考える人は少なく、この現実から解放されたいと考える多数を、ビジネスの対象とすることが可能となります。

現時点で、メタバースに熱心に取り組んでいるのが、ゲーム業界・SNS業界・Xr業界・暗号通貨業界と考えると、上記理由も判る様に感じます。

出典:「メタバース さよならアトムの時代 」(集英社ノンフィクション) (p.42-43). 株式会社集英社. Kindle 版.

以上が「メタバース基礎講座 第1回」です。第2回では、「メタバースの類型」について、考えてみたいと思います。不明点、ご指摘等有れば、是非お知らせ下さい。