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<<生成AI「chatGPT」の衝撃>>

2023-01-29
先週月曜日(1月23日)、マイクロソフト(MS)が画像・文章の生成AIを開発する米OpenAIに対して数十億ドル(数千億円)を追加出資するとの報道がありました。すでに、MSはOpenAIに2019年から出資をしていますが、今回の3回目の追加出資により、出資金額は定かではありませんが、仮に100億ドルであれば、OpenAIの49%の資本を握り、ほぼ、MS傘下に入れることになります。昨年11月に、OpenAIが生成AI「chatGPT」を一般向けに公開したところ、利用者から大きな反響があり、話題をさらいました。

私も、chatGPTを利用しましたが、久しぶりに大きな衝撃を受けました!Deep Impactです!昨年春、メタ(旧FB社)のMetaQuest2(VRゴーグル)をかぶってメタバース体験をした以上の衝撃です。

「生成AI(Generative AI)とは、人工知能によって新しいデータを生成する手法です。生成モデルは、入力データから新しいデータを生成するために学習します。これにより、画像、音声、テキストなどの新しいデータを生成することができます。例えば、画像生成によって、人物の顔に似た新しい顔を生成することができます。また、文章生成によって、人間のような新しい文章を生成することもできます。」

実は、上記の生成AIに関する「」内の説明文は、私が「生成AI(Generative AI)とは何ですか」とchatGPTに聞いて(入力して)、返ってきた答えです。自然な文章で、AIが作成したとは言われるまでは気づかないと思います。ただ、この程度ですと、グーグル検索で上位表示のサイトから答えを得られます。chatGPTは、学校の先生等の教育担当者の負担を軽減してくれます。すばり、「問題作成」です。実際に私が作成した問題を以下にご紹介します。

chatGPTに「フィンテックに関して4択の問題と答えを作成してください。」と入力すると、下記の問題(4問)と答えを即座に作成してくれました。(以下、chatGPTの返答)

1.以下のうち、フィンテックによって提供されるサービスのうちの一つはどれでしょうか?
a. 在宅介護サービス
b. 決済サービス
c. 美容サロンサービス
d. 飲み物のデリバリーサービス
答え: b. 決済サービス(chatGPTの返答)

2.以下のうち、フィンテックが採用する技術のうちの一つはどれでしょうか?
a. ガスタービン技術
b. ブロックチェーン技術
c. タービン技術
d. スプリング技術
答え: b. ブロックチェーン技術(chatGPTの返答)

3.以下のうち、金融業界におけるフィンテックの代表的な取り組みの一つはどれでしょうか?
a. 環境保護活動
b. 社会貢献活動
c. 環境・社会・ガバナンス投資
d. 金融教育支援活動
答え: c. 環境・社会・ガバナンス投資(chatGPTの返答)

4.以下のうち、フィンテックが提供するサービスの一つは、どこで利用することができますか?
a. 現金取引所
b. 銀行取引所
c. インターネット
d. スーパーマーケット
答え: c. インターネット(chatGPTの返答)

4択問題だけでなく、答え付きです(答えが正しくない場合もあり要注意!)。これを見たときは、「開いた口が塞がらない」という状態でした。しかし、chatGPTにとってこれも朝飯前レベルで、「10歳の子供の誕生日をお祝いする方法」を聞くと、驚くべきプランを提示してくれました。
(以下、chatGPTの返答)

誕生日会の1日のスケジュールプランは次のようになります。
10:00 - 友達を招待して、誕生日会を開始します。
10:30 - ゲームやアクティビティを行います。たとえば、ピンポンやバーベキューなど。
12:00 - ケーキを食べるために、カウントダウンして、歌を歌います。
12:30 - 贈り物を開けて、お祝いの言葉を言います。
13:00 - パーティーゲームを行います。たとえば、ピクニックゲームや、工作など。
15:00 - お茶会や、お菓子を食べながら、友達との会話を楽しみます。
16:00 - 友達を送り出し、誕生日会を終了します。

これはあくまで一例ですので、子供の好みや参加者の人数に合わせて調整することができます。(以上、chatGPTの返答)さらには、プログラミング言語でコードも書いてくれますし、EXCELの関数も教えてくれます。たとえば、「B3セルにフルネームが入っている。苗字と名前の間には半角スペース。 名前だけを取り出したいんだけど、どんな数式を組めばいい?」と聞くと、
(以下、chatGPTの返答)
=RIGHT(B3, LEN(B3) - FIND(" ", B3))

上記のように、RIGHT関数とLEN関数、FIND関数を組み合わせることで、B3セルに入っている文字列から名前だけを取り出すことができます。RIGHT関数は、文字列の右端から指定した文字数分取り出す関数です。LEN関数は、文字列の長さを取得する関数です。FIND関数は、文字列の中から特定の文字列を検索し、その文字列が見つかった位置を返す関数です。これらの関数を組み合わせることで、B3セルに入っているフルネームから苗字と名前の間にある半角スペースの位置を検索し、そこから右にある文字列を取り出すことができます。
(以上、chatGPTの返答)

という具合に、EXCELの関数とその考え方を教えてくれます。とにかく、これまでのAIとは比べ物にならないほど
使い勝手がいいです。但し、それっぽい回答が出てきますが、内容を精査すると間違いもありますので、やはり最後はそれなりの知識がある人がチェックしないといけません。それを考慮に入れても、初期リサーチ等に関してはかなり役立ちますので、ホワイトカラーの生産性向上に大きく貢献してくれるでしょう。

一方、今回、MSがOpenAIを買収したことで、強い危機感を抱いたのがグーグル(アルファベット)です。ここまで使い勝手の良い生成AIが登場すると、グーグルの検索エンジンの利用が減少し、中長期的には同社のリスティング広告の収益は激減するでしょう。グーグルのビジネスモデルを揺るがしかねない出来事で、同社も生成AIの開発を強化すると発言しています。

さらに、人間が書いた文章と見分けがつかなくなると、社会混乱をもたらすフェイク文章が悪意のある者によって拡散される恐れもあります。ちなみに、米調査会社のユーラシア・グループから今年の10大リスクが発表されましたが、3位に「テクノロジーによる社会混乱」が挙がっており、chatGPTの実力を実際に使ってみて感じた私としてはこれが上位にランキングする理由もうなづけます。

米国では、学校の試験や大学の論文作成でchatGPTが学生によってこっそりと使われており、学校によってはchatGPTが使われないように校内のwifiを遮断するなど対策を打つ事例も出てきています。しかし、こうした対策は万能ではないので、今後は、ペーパー試験や論文提出という評価制度自体が見直されるだろうと指摘する専門家もいます。代わりに、口頭試験やグループ討議、あるいは手書きでの試験解答づくりなどが候補として挙がっています。日本ではまだ問題が顕在化していませんが、そう遠くない日に同様の問題が噴出するでしょう。

さて、ここまでお読みになった方の中には、「chatGPTをまだ使ったことはないけどぜひ使ってみたい!」と思った方が
いらっしゃるのでは?5分程度の登録手続きで無料ですぐに使えます。(手続きについては、最後にURLをご案内しています)ぜひ、生成AIの衝撃を味わっていただきたいと思います。そして、仕事にどのように活用できるかアイデアを考えて試してみるといいですね。数年後には、今回のような投稿文全文が生成AIで作成される時代がくるでしょう!?

<関連記事&関連WEBサイト>
▼日本経済新聞 2022年12月13日付け記事 無料で試せる対話AI登場 海外技術情報が重要な理由
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC122I20S2A211C2000000

▼日本経済新聞 2023年1月25日付け記事 文章・画像生成、AIの主戦場に 将来市場「14兆円」マイクロソフト、米新興に数十億ドル
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67863800V20C23A1EA2000

▼【初心者向け】ChatGPTとは何か アカウント作成から使い方まで解説!
https://aiacademy.jp/media/?p=3546