投稿記事
<<日本のZ世代の価値観と行動様式>>
2022-10-18
■前々回(10/3)の投稿では、米国の若者(特にZ世代)の間で「静かな退職」が起きていることをお伝えしました。
今回は、日本のZ世代について考えてみます。Z世代の区切りは諸説ありますが、1990年代後半から2012年頃に生まれた世代を差し、2022年時点では、20代前半から10歳前後の間の若者が該当します。Z世代は日本の人口の約14%を占め、今後の貴重な働き手として、また、消費のけん引役として熱い視線が送られています。
今回は、日本のZ世代について考えてみます。Z世代の区切りは諸説ありますが、1990年代後半から2012年頃に生まれた世代を差し、2022年時点では、20代前半から10歳前後の間の若者が該当します。Z世代は日本の人口の約14%を占め、今後の貴重な働き手として、また、消費のけん引役として熱い視線が送られています。
出典:https://souken.shikigaku.jp/15750/
さて、ここで質問です。Z世代の特徴(価値観・行動様式)は何でしょうか?少し考えて、次をお読みください。
■Z世代の特徴を以下に挙げます。
・SNSでコミュニケーションするのが当たり前の「ソーシャル・ネイティブ」世代である。(デジタル・ネイティブは前の世代(ミレニアム世代)の特徴)
・仕事や買い物等で失敗したくないという意識が他の世代に比べて高い(Z世代の79%が「失敗したくない」。ミレニアム世代は71.9%、氷河期世代は70.6%)
・仕事(ワーク)は、人生(ライフ)の一部に過ぎないと考え、 ワークライフバランスを重視し、仕事以外での自己実現や社会貢献を追求する意識が高い。
・「タイパ」と略されるタイムパフォーマンス(時間帯効果)への意識が他の世代に比べて高い。Youtub等の動画を倍速で見るのは普通。仕事でも「いかに短時間で効率よく成果を出すか」を追求する。
いかがでしたでしょうか。ご自身の家族や職場にZ世代がいらっしゃれば、上記の項目は心当たりがあると思います。このコロナ禍で、オンラインで入社式を迎え、日常業務もほとんどが在宅勤務だったZ世代に対して、年上の先輩や上司が「Z世代は何を考えているのかよくわからない」、「指導の仕方に悩む」という声をよく耳にします。
しかし、上記のように、Z世代の価値観・行動様式を理解すると次のようなZ世代の言動も理解できます。
(例)上司:「この前お願いしていた資料の作成、できあがった?」
Z世代社員:「実は、やり方がわからないので着手していません。教えてもらわないとわからないので作成できません。」
(上記事例の解説)Z世代社員は、タイパ重視なので、「無駄な工数がかかる仕事はやりたいくない」「失敗したくない(時間が無駄)」という価値観なので、教わっていないことをやろうという気が起きません。
(Z世代社員への対応例)
先輩・上司は、「そんなことも自分でできないのか!俺が若かった頃は、先輩の仕事を横から見てやり方を盗んでいたぞ!そのくらいの意気込みがなくてどうする!」と、自分の価値観を押し付けるのではなく、「こういう観点でA4判サイズで3ページ程度でまとめてくれないか」と、具体的にやり方を示すのがベターです。
今後、Z世代が続々と新入社員として入社してきますが、迎え入れるオールド世代が反発すれば、いまどきの若者は、米国と同様に無言で退職・転職するでしょう(静かなる退職)。
すでに、入社直後の教育・研修内容をZ世代向けにアレンジしなおして成果を出している企業が現れています。詳しい事例は、日経ビジネスの最新号に掲載されていますので、ご興味のある方はご覧ください。
■<関連情報>
日経ビジネス 2022年10月17日号 第2特集『金の卵を育てる 働くZ世代の「トリセツ」』
出典:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00342/101200051/
