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<<メタバース基礎講座 第7回 >>
2022-12-18
メタバースが普及するためには、「画像」や「音声」だけではなく、人間の感覚「触覚」「味覚」「臭覚」をデジタルで再現することが必要になってきます。基礎講座第5回では「触覚」を再現するハプティクスについてお話をしました。今回は「味覚」を再現する技術である「テレテイスト」についてお話をします。
「テレテイスト」とは味を遠隔地に届けることを可能とする技術で、味覚をセンシングする技術と、味覚をデジタル出力する技術を組み合わせて実現します。故郷のおふくろの味を、東京で可能とする技術と言っていいかもしれませんね。
■味覚のセンシング技術
近年は消費者のニーズが多様化し、商品の開発・販売サイクルが短くなり、商品企画や開発において「経験と勘」のみでは難しい時代になってきました。
味覚センサーは、人間の舌を模倣した仕組みによって、食品に含まれる様々な基本味の強さを測ることを可能にします。
■味のデジタル出力技術
ヒトが感じる「しょっぱい」などの感覚を、電気的に制御する「電気味覚」で、減塩食でも普通の食事と同等の塩味を再現することも可能となってきています。また3Dプリンターでフードロスや介護食の改善も可能となってきています。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00003/
■【事例】「おいしい」を味覚センサーでデジタル情報に(味覚のセンシング技術)
人間は食物を口に入れた時、舌にある「味蕾(みらい)」という部分がセンサーの役割をし、料理や飲料から味の信号を感じ取ります。そして、その感じ取った信号をニューロン(神経細胞)を通して、脳で「甘酸っぱい」や「少し苦い」というのを知覚します。この味には、基本5味(酸味・塩味・甘味・苦味・旨味)があり、食品に含まれる基本5味の強さが分かれば、その食品の味を推定できます。
AISSYが開発をした味覚センサー「レオ」は、基本5味に対応した5種類のセンサーが使われています。こうして各成分データを取得した後、ニューラルネットワークで味の相互作用を考慮したり、人の官能データと照らし合わせたりして解析し、基本5味のデータを出力します。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00003/
出典:https://aissy.co.jp/services/taste/aboutsensor
■【事例】減塩食をよりおいしく、塩味を感じさせる箸(味のデジタル出力技術)
キリンホールディングスと明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下教授は2022年4月0.5mA以下の微弱電流を発生させる箸型デバイス使って、減塩食を模したサンプルの塩味を、実際よりも強く感じさせることに成功しました。
この箸型デバイスは片方の先端に電極が付いており、電流を流して食物に含まれるナトリウムイオン(Na+)の動きを制御します。箸を口に入れた直後に電流を流し、電極付近に塩味の原因物質であるNa+を誘引させ、その後電源を切ると、高密度のNa+が一度に移動するため舌と当たりやすくなり、塩味が増強されるという仕組みです。箸から流す電流は0.5mA以内で、この程度の電流ならば、ヒトの舌にピリピリした感覚を催さず、味を損ないません。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00005/?n_cid=nbpnxt_mled_dm
出典:https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p00003fh8kv.html
■人間の感覚「触覚」「味覚」「臭覚」をデジタルで再現することは可能となるのか
人間の感覚(触覚・味覚・臭覚)をデジタルで再現するには、受容器(刺激を受入れて最初に応答する細胞、あるいは細胞の特定部位)を組み合わせて再現をします。「触覚」なら、メルケル、マイスナー、パチニ、ルフィニなどの受容器と、温度などの数種類の要素で決まるため、バーチャルリアリティもその数個の組み合わせを考えれば実現可能です。
しかし、「味覚」についてはそうした要素が数十あり、さらに「嗅覚」に至っては数百もあるといわれています。これらの要素をすべて電気的な刺激として表して組み合わせるのは容易ではありません。
「五感をデジタルに持っていく」ことが実現できたなら、ほとんどのサービスがデジタルに置き換えられる可能性がありますが、もう少し技術の進化が必要なようですね。皆さんはこんな時代を体験したいと思いますか・・
出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/85559
「テレテイスト」とは味を遠隔地に届けることを可能とする技術で、味覚をセンシングする技術と、味覚をデジタル出力する技術を組み合わせて実現します。故郷のおふくろの味を、東京で可能とする技術と言っていいかもしれませんね。
■味覚のセンシング技術
近年は消費者のニーズが多様化し、商品の開発・販売サイクルが短くなり、商品企画や開発において「経験と勘」のみでは難しい時代になってきました。
味覚センサーは、人間の舌を模倣した仕組みによって、食品に含まれる様々な基本味の強さを測ることを可能にします。
■味のデジタル出力技術
ヒトが感じる「しょっぱい」などの感覚を、電気的に制御する「電気味覚」で、減塩食でも普通の食事と同等の塩味を再現することも可能となってきています。また3Dプリンターでフードロスや介護食の改善も可能となってきています。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00003/
■【事例】「おいしい」を味覚センサーでデジタル情報に(味覚のセンシング技術)
人間は食物を口に入れた時、舌にある「味蕾(みらい)」という部分がセンサーの役割をし、料理や飲料から味の信号を感じ取ります。そして、その感じ取った信号をニューロン(神経細胞)を通して、脳で「甘酸っぱい」や「少し苦い」というのを知覚します。この味には、基本5味(酸味・塩味・甘味・苦味・旨味)があり、食品に含まれる基本5味の強さが分かれば、その食品の味を推定できます。
AISSYが開発をした味覚センサー「レオ」は、基本5味に対応した5種類のセンサーが使われています。こうして各成分データを取得した後、ニューラルネットワークで味の相互作用を考慮したり、人の官能データと照らし合わせたりして解析し、基本5味のデータを出力します。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00003/
出典:https://aissy.co.jp/services/taste/aboutsensor
■【事例】減塩食をよりおいしく、塩味を感じさせる箸(味のデジタル出力技術)
キリンホールディングスと明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下教授は2022年4月0.5mA以下の微弱電流を発生させる箸型デバイス使って、減塩食を模したサンプルの塩味を、実際よりも強く感じさせることに成功しました。
この箸型デバイスは片方の先端に電極が付いており、電流を流して食物に含まれるナトリウムイオン(Na+)の動きを制御します。箸を口に入れた直後に電流を流し、電極付近に塩味の原因物質であるNa+を誘引させ、その後電源を切ると、高密度のNa+が一度に移動するため舌と当たりやすくなり、塩味が増強されるという仕組みです。箸から流す電流は0.5mA以内で、この程度の電流ならば、ヒトの舌にピリピリした感覚を催さず、味を損ないません。
出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02076/00005/?n_cid=nbpnxt_mled_dm
出典:https://www.meiji.ac.jp/koho/press/6t5h7p00003fh8kv.html
■人間の感覚「触覚」「味覚」「臭覚」をデジタルで再現することは可能となるのか
人間の感覚(触覚・味覚・臭覚)をデジタルで再現するには、受容器(刺激を受入れて最初に応答する細胞、あるいは細胞の特定部位)を組み合わせて再現をします。「触覚」なら、メルケル、マイスナー、パチニ、ルフィニなどの受容器と、温度などの数種類の要素で決まるため、バーチャルリアリティもその数個の組み合わせを考えれば実現可能です。
しかし、「味覚」についてはそうした要素が数十あり、さらに「嗅覚」に至っては数百もあるといわれています。これらの要素をすべて電気的な刺激として表して組み合わせるのは容易ではありません。
「五感をデジタルに持っていく」ことが実現できたなら、ほとんどのサービスがデジタルに置き換えられる可能性がありますが、もう少し技術の進化が必要なようですね。皆さんはこんな時代を体験したいと思いますか・・
出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/85559
