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投稿記事

<<日本のDXと経営者>>

2023-06-12
今更ですが「Digital Transformation」とは、ビジネスモデル、オペレーション、IT、組織・人材の全てを再構築することです。即ちAI等の Digital Technologyを使って、Transformation(ビジネスの構造を変える・ビジネスの性質を変える)ことです。(2007年に公開された映画「トランスフォーマー」は、金属に命を吹き込む物質「オールスパーク」の力によって生まれた金属生命体「トランスフォーマー」が主役の映画ですが、「金属」が「金属生命体」に性質を変えていますよね)

【変革を主導する経営者はわずか2割(日経BPの「DXサーベイ2023-2025」より)】
当然「ビジネスの構造を変える・ビジネスの性質を変える」のですから、DXを推し進めるのは「経営者」となります。日経BPの「DXサーベイ2023-2025」によると、DXの重要性を理解していない経営者は、わずか2.5%しかいないので、日本企業のほぼ全ての経営者がDXに取り組むことの重要性・必要性を認識しているにもかかわらず、DXを現場に丸投げしているという意味不明の経営者がいまだに3割超もいるのです。経営者のようなリーダーは「重要だ」「やらなければならない」と認識するのなら当然、自ら行動に移さなければなりません。DXはデジタルを活用したビジネス構造の変革、つまり全社的変革ですから、経営者は自らがDXを主導する必要があります。要するにDX戦略をリードしなければならないのですが、現時点でもそのような「経営者」が2割しかいないのです。

出典:
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02325/012700001/

【DXで重要な「経営者・IT部門・業務部門の協調」と「企業文化・風土」(IPA「DX白書2023」より)】
IPA「DX白書2023」によると、経営者・IT部門・業務部門が協調しているか尋ねた結果は、「十分にできている」「まあまあできている」を合わせた割合が、米国では80%であるのに対して、日本は40%弱となっていて、DXを全社的に推進出来ていない状況が推察されます。DXが組織に根付いていくためには、土壌となる企業文化・風土のあり方が重要であり、DXにふさわしい姿に変革していくことが、「経営者」に強く求められているのです。

出典:IPA「DX白書2023」
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/dx-2023.html

【DXの取組内容と成果】
DXの取組領域ごとの成果状況を尋ねた結果をみると、デジタイゼーションに相当する「アナログ・物理データのデジタル化」と「業務の効率化による生産性の向上」において成果が出ている割合(「すでに十分な成果が出ている」「すでにある程度の成果が出ている」の合計)が約80%であり米国と差がなくなっています。一方、デジタライゼーションに相当する「新規製品・サービスの創出」「顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革」については20%台で、米国の約70%とは大きな差があり、「経営者」がDXに向けてさらなる取組が必要なのです。

出典:IPA「DX白書2023」
https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/dx-2023.html

DXという言葉が語られるようになって久しいですが、「経営者」DXに取り組むことの重要性・必要性を認識するだけでなく、「経営者」が本気でDXに取り組むことが、今こそ必要なのではないでしょうか?残されている時間は非常に少ないように感じるのですが・・・・